『籠の中の乙女』

京都シネマヨルゴス・ランティモス監督『籠の中の乙女』を観る。

『籠の中の乙女』(2009年/ギリシャ/96min)


ギリシャ郊外に暮らすある裕福な一家は、外の汚らわしい世界から守るためと、子どもたちを家の中から一歩も出さずに育ててきた。厳格で奇妙なルールの下、子どもたちは何も知らずに成長していくが、ある日、年頃の長男のために父親が外の世界からクリスティーヌという女性を連れてきたことから、家庭の中に思わぬ波紋が広がっていく。って話。
こういう歪んだ感じの話は好みだね。なんだろ、家族規模の『エコール』のような感じかな。子供に物の名前(共通認識の名称)を違う名前で教えたたらどうなるんやろ?(象のことを、あれはキリンやでみたいな感じで)ってのは僕も考えたことがあるね。そこはそんなメインじゃなかったけど。ヨーロッパのこういう滑稽なコンテンポラリーダンスはグッとくるね。(『ルンバ!』のアベル&ゴードン的な)歪んだ家族で狂気的な部分もあるけど、妙に滑稽でこういう世界観は好き。
ラストはえ?そこで終わり?って感じだったけど、ギリシャっぽいというか珍妙な世界観にもあってるのかもね。奇をてらった感じじゃなく、あの後どうなるかは想像出来るし。

・『籠の中の乙女』
・『籠の中の乙女』Trailer